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位牌を処分するときの注意点と正しい処分方法
カテゴリ:【 位牌 】
位牌は故人や先祖の霊がかかるための依代(よりしろ)、つまり故人そのものと考えられています。
供養の対象として手を合わせてきた大切な存在ですから、不要になった場合、どのように処分したらいいのか悩んでしまう人が多いことと思います。
ここでは、位牌の正しい処分方法や処分する際の注意点についてご紹介します。
位牌を処分するのはどんなタイミング?
位牌は一般的に以下のようなタイミングで処分することが多いようです。
- 傷んだ位牌のつくり直し
- 一人の位牌から夫婦連名の位牌へつくり替え
- 三十三回忌でお焚き上げ
三十三回忌でお焚き上げするのはなぜ?
仏教の世界では、故人は現世の未練を断ち切るために死後三十年間修業したのち霊界へ行くといわれておりますので、三十三回忌をひとつの区切りとします。
位牌には戒名が書かれた個人のものと、「○○家先祖代々の霊位」と書かれたものがあります。
個人の位牌は三十三回忌を過ぎたらお焚き上げをして、先祖代々の位牌に合祀するのが原則です。
ただ、死後三十年を過ぎても、お盆や正月にはこの世に帰ってくるといわれていますので、先祖代々の位牌を依代としておくのが良いとされているのです。
- 三十三回忌まで
- お正月やお盆、命日などに仏壇と位牌で迎え入れる
- 三十三回忌を過ぎたら
- それまでの位牌はお焚き上げをし、先祖代々の位牌に合祀(○○家先祖代々の霊位)
位牌を処分する前に確認するべきこと
位牌の処分を行う前に、その位牌を購入したときに「開眼供養(かいげんくよう)」が行われたかどうかを確認しましょう。
開眼供養とは、御魂(みたま)入れ・お性根入れ・入仏式など宗派によって呼び方は様々ですが、位牌・仏像・墓・位牌などを新しく購入する際に僧侶を招いて読経を行うことです。
開眼とは本来は仏像の目を開くという意味があり、この法要を行ってはじめて単に形のある木石だったものも霊験ある尊像に生まれ変わることになるのです。
また、この開眼供養は位牌の魂入れや、本尊・位牌を安置する位牌をお浄めするという役割も担っています。
宗派や地域によって開眼供養を行わないところもありますが、行っている場合は必ず閉眼供養(へいげんくよう)を行わなければなりません。
閉眼供養とは開眼供養の逆で御魂(みたま)抜きやお性根抜きとも呼ばれ、先祖や故人の魂を抜いて位牌の役割を終わらせる法要です。
閉眼供養を行わないと、位牌に先祖や故人の魂が入ったまま処分することになりますので必ず確認してください。
閉眼供養の方法と費用について
閉眼供養は開眼供養同様、基本的には菩提寺の僧侶に依頼をします。
菩提寺がない、または近くにない場合は、お葬式やお墓などをお願いしたお寺に問い合わせてみてください。
閉眼供養は法要の一種になりますので、お布施・お車代・お膳料を用意することが一般的ですが、最近ではお布施のみのお寺が多いようです。
金額についてはそれぞれ地域差がありますが、数千円~10万円くらいです。
四十九日法要のお布施は葬儀の際にお寺さんに払ったお布施の10分の1ぐらいが目安ともいわれていますが、あくまでも参考にしていただくための目安です。
どうしても分からないときは、お寺に直接相談するのが良いでしょう。
位牌の処分はお寺に相談するのが良いでしょう
閉眼供養を終えた位牌には魂は宿ってはおらず、普通の家具と同じ扱いになりますので、一般ゴミとして処理することができます。
ですが、長年先祖や故人の魂が宿っていたものですから、感謝の意味で位牌自体の供養を行ってから処分することをおすすめします。
仏壇の処分については購入した仏壇店に引き取りを依頼する方法もありますが、位牌や本尊・仏像は菩提寺に納めるのが本来の位牌の処分の仕方です。
お寺ではお焚き上げ(※)といって、古い位牌やお札をまとめて供養して焼いてくれます。
費用は決まった額というのはありませんが、おおよそ1万円~10万円くらいです。
ただ、最近では環境問題等の理由から供養だけを行い、境内で焼却をしないという寺院や神社が多くなっていますのでしっかり確認してください。
※お焚き上げ・・・思いが込められたものや魂が宿るとされているものに、これまでの礼を尽くし、浄化によって天界へ還す行い