真宗大谷派の仏壇・仏具の祀り方(飾り方)

カテゴリ:【 真宗 大谷派

仏壇の中心には本尊を安置しますが、本尊が宗派によって違うように、祀り方(飾り方)にも違いがあります。
こちらでは真宗大谷派の祀り方(本尊・仏具の配置)について紹介します。

真宗大谷派の本尊の選び方と並べ方

真宗大谷派で祀る本尊は「阿弥陀如来」ですが、六字名号(ろくじのみょうごう)「南無阿弥陀仏」という名号本尊を祀る場合もあります。

本尊に仏像を祀る際には、頭光が付いている東立弥陀を、掛け軸を祀る場合は、後光が「六本」指している掛け軸となります。

※真宗大谷派(東本願寺)の本尊のお姿は浄土真宗本願寺派(西本願寺)とは少し異なります。

絵像の後光(仏様の背後から出る光線) どちらも四十八本ですが、東本願寺では上辺に伸びるものは八本 ※西は六本
木像 蓮華光背が頭光の下に表されている ※西は舟形光背

ただし、ただ地域やお寺によっては、異なるケースもありますので、事前に確認しておいたほうが良いでしょう。

両脇の脇侍には向かって右側に「十字名号(=帰命盡十方無碍光如来)」を、向かって左側に「九字名号(=南無不可思議光如来)」を掛けます。

真宗大谷派の本格的な仏壇の祀り方

浄土真宗は原則として位牌を用いない宗派です。
真宗の教義によると先祖や故人は極楽浄土に往生し、阿弥陀如来と同体になってこの世に還り、苦しむ人々を救済するために働いているとされています。

この教えから位牌に死者の霊が宿るという考えは排除され、阿弥陀仏とは別に信仰の対象をつくる必要がないというのが位牌をつくらない主な理由です。

位牌を用いないからといって先祖や故人をないがしろにするわけではなく、代わりに法名軸や過去帳を用いることがあります。

仏壇の祀り方としては、お寺や仏壇店などで推奨される並べ方はいろいろですが、参考までに祀り方の一例をご紹介します。

本尊前の上卓に四具足と呼ばれる四つの仏具を、中央に火舎香炉、その奥に蝋燭立て(火立)、左右に華瓶一対という並べ方で置きます。

仏飯器一対を火舎香炉の両側やや奥に供え、華瓶には花は挿さず、樒または青木を生けます。

仏壇が狭い場合には上卓は略して仏飯器は本尊の前に置いてかまいません。
中央の前卓には三具足と呼ばれる三つの仏具を、向かって右から火立、香炉、花瓶(花立)の並べ方で置き、左右に高坏(高月)や供花を置いて餅や菓子、果物を供えます。

香炉については、正式には土香炉(前香炉)と、その奥に金香炉(玉香炉)を置きますが、置けない場合は通常使用する香炉だけでかまいません。

お盆・お彼岸・報恩講など特別なときは上卓や前卓に打敷を置き、花瓶や火立をそれぞれ一対にした五具足(なければ三具足)で飾ります。

そして下段には御和讃卓(経卓)に御和讃箱を載せ、左側には御文書箱、右側には過去帳台やリンを置きます。

仏壇の手前に置く経机にはリン、香合、マッチ消し、線香差しなどを必要に応じて並べます。

お飾りとして金灯籠や輪灯、瓔珞などを用いれば、仏壇は一層華やかになるでしょう。

真宗大谷派(東本願寺)の仏具の特徴

上卓・前卓の足 ※猫足が外曲がり ※西は猫足が内曲がり
両脇の輪灯 模様なし ※西は模様あり
金属製の仏具の色 ※真鍮のまま ※西はこげ茶色

蝋燭立ての形 亀の上に鶴 ※西は抽象的
青磁の香炉 模様なし ※西は模様あり
リンの形 四角形 ※西は六角形

小型仏壇の場合の真宗大谷派の仏壇の祀り方

最近ではマンション住まいなどの住環境の変化や仏間が無いなどの理由で、小型タイプの仏壇を選ぶ家庭も増えてきました。
そこで、こちらでは真宗大谷派で最低限必要な仏具を並べた標準的な飾り方を紹介します。

仏壇に祀る仏具の基本は、三具足と呼ばれる花立・火立・香炉です。
さらに花立と火立をひとつずつ加えたものを五具足といい、この三種類の仏具が全ての宗派の基本となります。

五具足が正式な仏具となりますが、仏壇の形や大きさによって三具足でも問題ありません。

上段の中央に本尊、その左右に宗祖名号の描かれた掛け軸を祀り、本尊の前に仏飯器を置きます。
中段には三具足(「花立、火立、香炉)、その外側に高坏(高月)や供花を置いて餅や菓子、果物を供えます。
下段にはリンの他に、線香差しやマッチ消し、香合などを置くのがおすすめです。

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